日本人の心を捉え、日本人に愛された“アルトの詩人”アート・ペッパーを偲ぶ.....

【アート・ペッパー/ Art Pepper】
1925年9月1日カリフォルニア州生まれ。9歳の頃、トランペットに憧れていたが前歯が欠けていたためクラリネットを習い始め、
12歳でアルトサックスを手にする。16,7歳の頃にはプロとしてナイトクラブで演奏を始める。
ベニー・カーター楽団、スタン・ケントン楽団等で数年間プレイし多くを学ぶ。
自己のコンボによるレコーディングは1952年が最初。ラストレコーディングは1982年5月の「ゴーイン・ホーム」。
その1ヶ月後である1982年6月15日、56歳でこの世を去ってしまう。
STRAIGHT LIFE ←アート・ペッパー自叙伝
「STRAIGHT LIFE」彼自身が作曲しお気に入りだった同タイトルのSTRAIGHT LIFEはまさにアート・ペッパーの生き様をストレートに...と言うより赤裸々に著した、いろんな意味で問題作と呼べる一冊です。

アート・ペッパーラストレコーディング→
「GOIN' HOME」
本人の葬儀で流れたのが1曲目、アルバムタイトルにもなったドボルザーク作曲のGOIN' HOME(家路)。
物静かなのに熱いクラリネットの音色が泣けます。


Contents
Now editing: アート・ペッパーリーダーアルバム所蔵リスト
Now editing: アート・ペッパー参加アルバム所蔵リスト

Now editing: アルバムアーカイブ I(1アルバム) (〜1955)
00.12.3 Open: アルバムアーカイブ II(6アルバム) (1956〜57)
00.12.3 Open: アルバムアーカイブ III(6アルバム) (1957〜61)
Now editing: アルバムアーカイブ IV(2アルバム) (1968〜78)
Now editing: アルバムアーカイブ V(6アルバム) (1979〜80)
Now editing: アルバムアーカイブ VI(8アルバム) (1981〜83)

【お断り】このサイトで紹介しているCDは、現在市販されているアート・ペッパー作品のほんの一部であり、全アルバムを網羅したものではありません。今後もできる限りアート・ペッパーが残した録音を探してライブラリに加えていこうと思っていますので気長に待っていてください。
1980年9月までの全録音に関しては上で紹介した自伝「STRAIGHT LIFE」(スイングジャーナル社刊)の巻末に掲載されていますので興味のある方は参考にしてください。

■更新記録
  • 2001.08.15 (しばらく更新をサボりました)今ある紹介アルバムにオンライン購入できるリンクを追加。
  • 2000.12.03 日にちの語呂がいい(00.12.3)ので、とりあえず公開日とする。
  • 2000.11.01 “ストレート・ライフ”を何度か読み返し、アルバム制作・発売時のエピソードを捜し始める。
  • 2000.10.01 22日のこのとがキッカケで“My Favorite Artist = Art Pepper”の制作を思い立つ。
  • 2000.09.22 目黒・某高級料亭(!?)にて、小島師匠とアートペッパー談義で盛り上がる。

■読書感想文(小学生の時の宿題以来だぁ!)

 原書を手に入れました。今、流行のアマゾン・ドット・コムで1,880円(税別)。もともとUS$17.95なので安く手に入れられたと思います。で、内容の方はというと....もちろん和訳の方を読んだ方が絶対分かりやすいです。しかし、この“STRAIGHT LIFE/The Story of Art Pepper”は“Update Edition”であるところがミソです。
今持っている和訳版“ストレート・ライフ”のディスコグラフィは1980年9月までの記録ですが、“Update Edition”では1982年5月のラストレコーディングまで網羅されています。
その他、写真の追加があったり、巻頭にアートが作曲した“STRAIGHT LIFE”の楽譜が載っている、巻末のindexでは人名や曲名、その他固有名詞の索引がある、等々和訳版にはないお楽しみアイテムが仕込まれています。(00.12.13)

 アート・ペッパーが1977年、初の日本公演について友人ジョン・ジェームスとアン・クリストスに宛てた手紙の中でこう記しています。「日本への旅行はすばらしかった。ローリーも僕も、日本で僕のレコードが売れているなんて、いい加減な話なのではないかと思っていたんだ。.....<中略>.....僕は舞台のそでに立ち、カル・ジェイダーの紹介を待った。僕はのろのろとマイクに向かって歩き始めた。僕の姿が見えるや、観客席から拍手と歓声がわき上がった。マイクに行きつくまでの間に、拍手は一段と高まっていった。僕はマイクの前に立ちつくした。おじぎをし拍手のおさまるのを待った。少なくとも5分間はそのまま立っていたと思う。何ともいえないすばらしい思いに浸っていた。あんなことは初めてだった。あとでローリーに聞いたが、彼女は客席にいて観客の暖かな愛をひしひしと感じ、子供のように泣いてしまったという。僕の期待は裏切られなかったのだ。日本は僕を裏切らなかった。本当に僕を受け入れられたのだ。やっと報われたのだろうか。そうかもしれない。たとえ何であったにしろ、その瞬間、今までの、過去の苦しみがすべて報われた。生きてきてよかった。と僕は思った。」<以上、p.468〜469より抜粋>
 彼の自伝“ストレート・ライフ”のなかでここが一番感動的で私は大好きです。そしてちょっと大げさに言えば、日本人であることを誇りに感じさせてくれる一節でもあるのです。
「おいおい、ほんまかいな」と思われる方は、まずペッパーのCDを何枚か聴いてその才能の豊かさ、すばらしさを十分感じ取ってからこの“ストレート・ライフ”をお読みになることをお勧めします。(00.12.3)

 
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